社殿案内

熊野那智大社

熊野那智大社(くまのなちたいしゃ)[世界遺産・御本殿域:国指定重要文化財]

御本殿

玉垣内には礼殿から見て、正面に五殿、左側に一殿が造営されています。
正面五殿には各一柱、左の一殿を八社殿と称し、八柱の神々をお祀りしています。正面右から四殿目が当社の主祭熊野夫須美大神(イザナミノミコト)をお祀りするお社になります。

右から
第一殿 瀧宮(大己貴神)
第二殿 証誠殿(家都御子大神)
第三殿 中御前(御子速玉大神)
第四殿 西御前(熊野夫須美大神)
第五殿 若宮(天照大神)
第六殿 八社殿(天神地祗)

礼殿

主祭神は熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ、イザナミノミコト)
新抄格勅符抄(大同元年806年)には古名として熊野牟須美神とあるように夫須美(ふすみ)とは「むす」という生成発展を意味する言葉であり、同時に「結(むすび)」という意味を持っています。このため、かつては「結宮(むすびのみや)」という通称で呼ばれていました。
他の二山と違い、御瀧の神様を併せ祀っているため一柱多く神様を奉斎しています。元々は御瀧の近くで祀られていましたが、約1,700年前に現在の場所に遷りました。

八咫烏(やたがらす)・御縣彦社(みあがたひこしゃ)

八咫烏(やたがらす)は熊野の神様のお使いである、三本足の烏です。
より良い方向へ導く、お導きの神様とされ、熊野那智大社の境内にある御縣彦社(みあがたひこしゃ)でお祀りされています。
また、正面には八咫烏の銅像もございます。

烏石(からすいし)

即位以前の初代天皇、神日本磐余彦命を奈良の橿原の地まで道案内をした八咫烏が、案内を終えてこの那智山で烏石に姿を変え休んでいると伝わります。室町時代の那智山を描いた那智山宮曼荼羅という絵にも現在と同じ場所で、御本殿に囲まれる様にこの烏石が描かれております。

枝垂桜(しだれざくら)

熊野那智大社の枝垂れ桜は花の形が極めて小さく、その上品さは比類がなく、上臈の姿に似ていると称されます。後白河法皇御手植えの木を代々伝えたものとされ、古図にも描かれています、毎年三月末から四月初めころに花を咲かせる、県指定の文化財です。

宝物殿

熊野信仰は当地の大自然と神道・仏教・修験道とが折り重なって形成された独自の信仰です。
熊野は、貴族、武士から庶民まで身分性別を問わず全ての人を受け入れ救い上げる聖地として、「日本第一大霊験所」と称され、その神威に触れようと多くの参詣者が当地を目指しました。
熊野那智大社にはそうした歴史を裏付ける貴重な文化財が多数伝来しています。その中には時の朝廷、幕府との関わりを示す奉納品や熊野の重層的な宗教観を伝える祭具、全国規模の信者の広まりを確認できる記録などがあります。
宝物殿では刀剣・古鏡・古祭具・参詣曼荼羅・古文書・経塚出土品などを常設展示しています。熊野那智ならではのバラエティーに富んだ宝物を御覧下さい。

◇拝観料 大人 300円
     小人 200円(小・中学生)
     ※未就学児は無料 30名以上で団体割引有り

◇開館時間 午前8時半 ~ 午後3時半

◇休館日 毎週水曜日 ※当社の都合により休館になる事も御座います。

秀衡桜(ひでひらざくら)

熊野詣の盛んな時代には広く人々の参詣がございました。奥州の藤原秀衡も夫人と共に熊野詣をし、その時奥州から持ってきた山桜がこの秀衡桜であると伝えます。四月の二十日頃に雲か霞かと疑われる程に真白く美しく咲く珍しい花で県指定の文化財です。

大樟(くす) 胎内くぐり

樟霊社(しょうれいしゃ)
樹齢850年と推定され樹高は27メートル、幹回り約8.5メートルあり、この樟を御神木としてお祀りしています。
幹が空洞化しており、護摩木(300円)若しくは絵馬(500円)を持って通り抜けることが出来ます。
平重盛の御手植と伝わっています。

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